2025年9月07日
咳は、身体面、社会面や精神面に影響を及ぼし、日常生活への負のインパクトが強く、ご本人にとっては非常につらい症状です。
身体面:咳の頻度や強さなどによる辛さ、疲労感 睡眠や日常生活の妨げ
社会面:会話、電話への支障 生活全般へが楽しめないと感じること 日常生活、社会生活への支障
精神面:咳による不安や挫折感 家族、友人や同僚にたいしての罪悪感
などです。また、咳の合併症には、胸痛、ろっ骨骨折、嘔吐(胃酸の逆流)、失神、尿失禁、不安や抑うつなどがあり、ご本人の生活へ多大な影響があります。
咳とは、気道内に侵入、貯留した異物や分泌物を気道外に排出するための防御反応です。咳には、反射的な咳、意識的な咳や気道の違和感による衝動的な咳、などの生理学的な機序があります。
咳の分類には
①:咳の持続期間により 急性;3週間未満の咳 亜急性;3週間以上8週間未満 慢性;8週間以上
②:痰の有無により なし;乾性咳嗽 あり;湿性咳嗽
③:原因疾患により 感染性;感染性微生物が原因 非感染性;感染症以外の原因による
と分類されます。
咳の原因疾患は多岐にわたります。呼吸器疾患はもちろん、耳鼻科疾患、逆流性食道炎、心因性、薬剤性などです。(詳細は次回以降コラムに掲載予定です。)そのため、診察時に詳細な問診と身体所見が必要となります。ガイドラインにも記載されているように、種々の高度な精密検査ができない診療所では、詳細で丁寧な問診、身体所見が必要となります。当院では丁寧な問診を心がけ、当院で可能な検査:胸部レントゲン、採血、呼気NO検査、呼吸機能検査、簡易ポリソノグラフィー検査を組み合わせ診断をいたします。咳でお困りの方は是非ご相談ください。