冬の湿度とウイルス感染|上板橋診療所|東武東上線上板橋駅から徒歩4分の呼吸器・アレルギー内科

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冬の湿度とウイルス感染

冬の湿度とウイルス感染|上板橋診療所|東武東上線上板橋駅から徒歩4分の呼吸器・アレルギー内科

2025年12月14日

11月から寒さが増し、最近では湿度も減少し、風も強く体感的にもさらに寒さが強くなっています。また、インフルエンザ感染症も相変わらず流行しています。今回はウイルスと湿度の関係に着目してみます。

呼吸や会話、咳やくしゃみをすると、誰もがエアロゾルと呼ばれる小さな水滴を放出しています。この細かな水滴は、約97%の水と3%の溶質 (塩、タンパク質、その他多数の物質)で構成されています。

通常こうした個人が「共有する空気」に対して放出する分は、私たちに悪影響を及ぼしません。 しかし人が呼吸器ウイルスや細菌感染症にかかっている場合、吐き出す息には病原性微生物が含まれています。 こうした病原性微生物は、空気中に放出されると直接吸入したり表面に付着したものと接触することにより、他の人に感染する可能性があります。

空中に浮遊する病原性微生物は空気中の湿気によって主に伝染します。感染している人が呼吸したり、話したり、咳をしたり、くしゃみをしたりすると、他の人が感染する可能性のあるウイルスを含んだ飛沫が放出されます。 これらの液滴が小さければ小さいほど、空中に留まる時間は長くなります。 空気が乾燥していると、より多くの液滴がより長く空中にとどまることができるサイズに蒸発するため、空気中のウイルス濃度は高いままであることが示されています。一方で湿った空気中ではより多くの液滴が合体してより速く沈降します。

1:水分を持っている飛沫は、湿度の低い環境よりも早く降下して「浮遊時間」が短くなります。 また、相対湿度が40%を超えるとウイルスの生存時間が短くなります。

2:相対湿度が40%を超える空気中では、水分に捕まえられた浮遊ウイルスはより急速に非活性化され、感染力が低下します。相対湿度40%未満の乾燥した空気では、空気中のウイルスは生存し長期間感染性を維持します。

以上のことにより、オフィスや自宅の部屋の湿度は40%を基準にコントロールすることが必要であると考えられます。

インフルエンザウイルス、新型コロナウイルス、RSウイルスなど冬はウイルス感染しやすい状況です。感染予防対策を十分行ってください。

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