2026年4月19日

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠関連呼吸障害に分類され、日常診療において遭遇する大多数は閉塞性睡眠時無呼吸症候群(obstructive sleep apnea syndrome:OSAS)です。
閉塞性睡眠時無呼吸とは、上気道すなわち咽頭もしくは咽頭周囲の閉塞や狭窄により起こります。これらの原因は、肥満に伴う上気道軟部組織への脂肪沈着、扁桃肥大、巨舌、鼻中隔湾曲症、小顎症などの形態学的異常や、上気道筋力の活動度の低下などによる機能的異常などで起こります。
閉塞性の睡眠無呼吸中には、上気道閉塞が繰り返し発言します。それにより
入眠→無呼吸低呼吸→ガス交換障害→中途覚醒→呼吸再開→再睡眠→無呼吸低呼吸
というサイクルを睡眠中に何回も起こすために、深い有効な睡眠が得られないために精神神経機能に悪影響を起こします。また、睡眠中には副交感神経が優位となっていますが、無呼吸のために覚醒を促すために、交感神経が働いてしまうため高血圧や不整脈、虚血性心疾患、脳血管障害なども報告されています。
・脳血管障害:閉塞性睡眠無呼吸に伴ういびきは、虚血性脳卒中の独立した危険因子
・高血圧:睡眠時無呼吸は高血圧発症の独立因子で、OSASが治療抵抗性の高血圧の原因になることもある
・心疾患:急性冠症候群の57%、心房細動の50%、心不全の76%に睡眠無呼吸が合併していると報告がある
OSASを放置していると予後が悪いとの報告があり、AHI20以上を放置していると8年後の平均是依存率は63%との報告があります。
OSASはわが国では潜在的患者数は約900万人ぐらいであると推測されています。ただ、いびきや歯ぎしり、日中の眠気などを自覚しながらも放置されている方も多いと思います。下記に[エプワース眠気尺度:ESS]を示します。
エプワース眠気尺度:ESS
①座って読書をしているとき
0 1 2 3
②テレビを見ているとき
0 1 2 3
③人がたくさんいる場所で座って何もしていないとき
(例えば会議中や映画を見ているときなど)
0 1 2 3
④車に乗せてもらっているとき(1時間くらい)
0 1 2 3
⑤午後、横になって休憩しているとき
0 1 2 3
⑥座って誰かと話しているとき
0 1 2 3
⑦昼食後静かに座っているとき
0 1 2 3
⑧運転中、渋滞や信号待ちで止まっているとき
0 1 2 3
決して眠くならない:0
まれに眠くなることがある:1
時々眠くなる:2
眠くなることが多い:3
上記にて11点以上であるとOSASの疑いがあります。(11点以下でもOSASであることはあります。)
日中の異常な眠気、いびき、歯ぎしりくいしばり、無呼吸の指摘、夜間頻尿、起床時の頭痛・頭重感、抑うつなどが認められる方は、放置されている期間が長くなるほど重篤な疾患の合併の危険がたかまりますので是非当院に早めにご相談ください。検査の流れや、診断、治療につきまして丁寧にご説明いたします。